みなさんこんにちはinhです。今回はわくわくと狂気に満ちたヴィランの映画『ジョーカー』をピックアップしていきます。hahahahahahahaha!
作品情報
作品名:ジョーカー
主要キャスト:ホアキン・フェニックス、ロバート・デ・ニーロ
監督と脚本:トッド・フィリップス
公開日:2019年10月4日
特徴:それは、笑い声だ。
あらすじ
ゴッサムシティでピエロとして仕事をするアーサー・フレックは、いつでも身を守れるようにと同僚から一丁の拳銃を渡される……。困窮する生活の中で母の介護、世間に受け入れてもらえない自分自身の苦悩を抱えて生きるアーサーがヴィラン=ジョーカーへと生まれ変わるまでの狂気の半生を描く。
評価
視聴方法:映画館
視聴日:2019年10月24日
感想
アーサーは何者か?
わからない。これがアーサーに対する第一印象だった。
この疑問は、彼がジョーカーとなった所以ではなく、不幸に見舞われるアーサーが“何を考えているのか”ハッキリとわからなかったということ。
仕事は好きなのに見返りがない。夢はあっても実りにならない。己を肯定し、証明してくれる存在は母だけ。だが母という存在もまた、己の介護無しに生きられないという手枷。そんな狭い世界で数々の負を飲み込んで生きている自分。
数々の苦しみがアーサーを曖昧な存在にさせているかのように見えた。苦しい社会を具体化したかのような災難の中に、輪郭さえぼんやりとした主人公像だ。いつ死を選んでも不思議じゃない。そんな冒頭だった。
アーサーが経験してきた苦悩は、いつ誰でも遭遇する経験だと思った。はてさてこれは同情を誘っているのか? ジョーカーの発端が、ジョーカーらしいサイコなきっかけではないことを主張しているかのよう……。
ヴィランを愛する方々にとって、これは賛否両論かもしれない。とはいえ、劇中立ち止まって思考するアーサーにジョーカーの顔(素質? 火種?)が覗いて見えなかったわけでもない。これもまた気のせいだろうか。
アーサーは出生の秘密が明るみになったシーンから、さくっとジョーカーになってしまった。というよりは、銃、不意の殺人、友人の嘘と罠、母の秘密と、物語はどん底にむかっていくのに、アーサーが少しずつ正気を帯びていくようにも感じていたのは、ジョーカーになっていく過程だったのだろうか。楽しいわけでも、辛いわけでもない。最後は辛うじて信じていた母も切り捨てた。
きっかけなんてのは些細なものだとでも言うように。
バッドマンシリーズとのつながり
ジョーカーと言えばアメリカンコミックのバッドマンのヴィランとして有名ですね。
ジョーカーをこれから観に行く、もしくは観ようか迷っている方の中ではバッドマンの映画(ダークナイトシリーズ)を予習するべきかと考えていませんでしょうか。
結論から言うと予習必須ではありません。ジョーカーを単作として楽しむことも可能でした。
個人的にはダークナイトシリーズをしっかり覚えていなかったのですが、問題なく。あらすじくらい知ってると、ジョーカーの展開でふと気付けることがあるかなぁ。
ダークナイトに出てくるジョーカーのキレッキレのサイコパス感が前面に出てこないという点では、ジョーカーってあんな感じだったの? みたいな思いもあるかもしれません。真人間(良い表現なのだろうか)だったジョーカーの過去っていうのもアリだと思いましたがね。その点については前段で陶酔した語りのとおりです。
終わりに
始まりに笑い、笑いに終わる。
映画で印象に残っているアーサーの病でもある笑いが、この映画の肝かもしれない、と思うことが強いです。隠し、堪えようとしていた笑うことをやめたシーンでは、背中が薄らひんやりしました。
この映画はジョーカーの笑い声で締めくくられます。この演出は本当にグッときた。病による笑いが、最後の最後で違って聞こえてきます。
私はここにいるのだと、たのしそうに笑っているのです。
気になる方はお早めに!
さて次はどんな酔い物語りになるのやら。
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