vol.4 「ゴッホ展」

アート

巨匠第2段! とでも言えそうな勢いで、今回は『ゴッホ展』に行ってきました!

ゴッホが誰だなんて説明はいらないよね、早速紹介していきます。

今回の企画展は、ゴッホと関わりのあるハーグ派と印象派との交流に焦点を当てた展示となっております。ゴッホがどのようにして名作を生み出してきたのか、彼が独学で学び始めた頃の特徴をピックアップしながら展示は進んでいきます。

ゴッホの絵に対する執着心……というべきか、熱意は尊敬に値します。しかもゴッホは27歳から絵を学んだのです。たいていは子どもの頃から触れてきましたっていう話が多いんですがね。遅咲きながら大成するに至った意思、ゴッホへ影響を与えた人々とは一体なんなんでしょうか。

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企画展情報

開催概要

名称:ゴッホ展

会場:上野の森美術館

会期:2019年10月11日〜2020年1月13日

みんな大好き上野から一番近い美術館(のはず)です。

外観黄色かったんですけど、前からあの色でしたでしょうか? 実は記憶に残ってないんですよね。

酸っぱそうな目覚める黄色です。
企画展名のロゴが気に入った。

人の入りは多く、さすが博物館美術館が集まった場所と言ったところです。ゴッホも名が通っておりますが、平日にあれだけひとがいるというのも悪くないですね。まぁその分だけ鑑賞時間も延びていくんですが……美しいものは目の保養ですからね。笑

展示作品について

ハーグ時代 農民の暮らしを描写する

ゴッホは師となるマウフェという人から農民の暮らしを描くようすすめられるんですね。ゴッホはそこから農民の暮らしを眺めまくり、多くの作品を残しています。

展示のあちらこちらの壁に、ゴッホが弟へあてた手紙の文章の一文を起用しているのですが、例えばこんな一文があります。

何か他のものに手をつける前に素描をもっと多く、誠実にやれと諭してくれたのは他ならぬマウフェなんだ。

フィンセント・ファン・ゴッホ,弟テオに宛てた手紙より

師の言葉を体現し、農民の姿を見つめていくうちに、絵を描くことに対する意味を、ゴッホなりに見つけたかのようです。

展示ではハーグ時代の仲間の絵が合わせて紹介されているので、ゴッホが学んでいく中でささやかな時代を知ることができました。

印象派時代 色彩と画風の探究

ゴッホはやがてちょっとした行き違いで農民の暮らしを眺めることができなくなったそうです(これキャプションに載せてあったのだけどどういう意味だったのかな)。そこから人物画を一旦離れて静物画を描き始めます。当時の印象派といえばルノワール、ピサロ、モネ……黄金期だなあ。ハーグ派画家同様、印象派の作品も画家ごとに数点紹介されています。モネだいすき。

さて、印象派の豊かな色彩を学んだゴッホは独自の描写様式を模索していきます。「麦畑」は黄金色の麦と薄い青空の対比が美しい作品です。ハーグ時代では暗い色調だった作品が徐々に色を帯びていく様子が見えてきましたね。

糸杉のモチーフ性

有名な「糸杉」のあの作風に向かっていくように、ゴッホは邁進していきます。こちらもきになる引用があったので、紹介したいと思います。

糸杉は青を背景に……というより、青の中に描くべきだ。

フィンセント・ファン・ゴッホ,弟テオに宛てた手紙(一部不明)

確かに「糸杉」は青い夜を背景にして描かれています。個人的にはちょっと型崩れした三日月がとても好きなのですが、青の中に描くべきという一文が妙に気になりました。青と言っても色々ありますが、作品のこんなに明るい夜の青さは最初に思い浮かべることは難しい気がします。真昼の空の色なんですよね。だけど、糸杉の濃い葉の存在感がぐっと強調される色です。

終わりに

やはりゴッホ、目を見張るような作品がとても多く濃厚な鑑賞時間を与えてくれました。

ハーグ時代では暗い色を用いることが多かったゴッホですが、印象派に出会い、独自のスタイルを追い求めていくうちに作品に色が宿っていきます。その変化を追っていくのは貴重な経験になった気がします。そういえば、展示の中の壁が最初は灰色だったところから、徐々に青が足されて水色になり、やがて最後の糸杉の部屋で濃紺へと深みがかっていましたね。こちらも作品の色彩の変化を追っているようで、とても楽しかったです。

加える色に選ばれた青には、やはり何か意味があるのかもしれません。

それではまた次の記録が残されるまで、またね〜。

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